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予防医療                                                              

近年は人・動物を問わず、「予防医療」という観点が注目され、病気の早期発見はもちろん、「病気にならない」ことが重要といわれています。人間がインフルエンザや風疹などの予防接種を受けて予防するように、わんちゃん・ねこちゃんにも感染症予防が必要です。

感染症は若齢でも高齢でも発症することがあります。また、外に出ないから感染しないということもありませんので、「うちの子は○○だから、大丈夫」ということは、残念ながらありえません。

​主な予防医療について

狂犬病ワクチン:必ず毎年1回接種が必要!

わんちゃんのみ必須で、法律で定められているほど重要な感染症予防です。

狂犬病は、感染すると、人も動物もほぼ100%死亡してしまう恐ろしい感染症です。
現在、日本国内では、過去のわんちゃん達が狂犬病ワクチンを接種し、国内での発生を阻止してくれているおかげで、狂犬病は1956年を最後に発生はありません。
しかしそれでも、1970年と2006年に海外から持ち込まれ、国内で発症したことがあります。そのような場合でも、1頭でも多くのわんちゃんが狂犬病ワクチンを接種していれば、国内での蔓延を防ぐことができるため、現在でも接種が必要とされています。

※病気の治療中であったり、発作をおこす子や免疫異常の動物への接種は控えるべきとされています。その際は、当院から「予防接種猶予診断書」という書類をお渡しいたします。

混合ワクチン:○種混合と呼ばれる、主にウイルス性疾患の感染症予防です。

人間が風邪をひくように、動物たちも様々なウイルスなどによる感染症にかかります。
感染症にかかるとくしゃみ・鼻水、食欲がなくなる、嘔吐・下痢、元気がなくなるなどの症状をおこし、老齢や幼い動物、免疫の弱った動物の場合、命に関わることがあります。
残念ながら、多くのウイルス感染症の治療には特効薬がなく、その治療法としては「対症療法」しか選択できない場合もあります。
きちんとワクチンを接種することで、その感染・発症を防いだり、仮に発症しても軽症におさえることができます。
※病気の治療中であったり、発作をおこす子や免疫異常の動物への接種は控えるべきとされています。その際は、必要に応じて当院から「予防接種猶予診断書」という書類をお渡しいたします。

フィラリア:5月から12月まで毎月1回予防薬を使用します。

フィラリアとは、蚊から感染し、心臓に寄生する寄生虫です。

重篤な感染で命に係わることがあり、軽度でも5~6年ほどの治療が必要になります。

最近ではねこちゃんの感染例も報告があります。
皮下組織や血液内にいる幼虫(ミクロフィラリア)と、心臓に寄生するのような成虫がいます。
感染は「ミクロフィラリアをもった蚊」に吸血されることでおこります。
虫よけの使用や高層マンションに住んでいても蚊に刺されることを完全に防ぐことはできませんが、適切な予防薬を1か月に1回使用することで、その感染をほぼ完全に予防することができます。

ノミ・マダニ:毎月1回1年間通した予防がおすすめです

横浜市内問わず日本中どこにでもたくさんいます。皮膚の痒みなどの皮膚の病気をもたらすだけでなく、様々な病気を人や動物にうつすことが報告されています。西日本ではマダニからの感染症で、人の死者も出ています。

ノミは16℃あれば孵化し、活動を開始するといわれています。冬でも家の中は、暖房によりノミの活動適温に達することが予想されます。
実際に冬場でもノミをつけたわんちゃん・ねこちゃんを診察する機会も多いです。
今までは春から晩秋までの予防が推奨されていましたが、近年では上記の理由から1年を通した予防が一般的になってきています。
月に1回の投与で簡単に予防できますし、楽しく食べさせるチュアブルタイプや簡単に背中に塗布するだけのタイプがございます。ぜひ大事なご家族を守ってあげてください。

消化管内寄生虫

横浜市内問わず日本中どこにでもたくさんいます。特に草むらなどにお散歩にいくわんちゃんやお外へ行くねこちゃんに感染が認められています。軽度感染で嘔吐や下痢などの消化器症状を認め、重篤な場合は命にかかわることもあります。定期的な健康診断での検便や、最近ではフィラリア予防やノミダニ予防薬とオールインワンのお薬が出ておりますので、合わせて一緒に予防することがおすすめです。

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