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​泌尿器科                     

泌尿器器官について

尿を作り体外へ排泄する器官の総称のことで、以下の4つの器官からなります。

 ・腎臓:血液から尿を作成し、イオンや水分調節をする製造工場

 ・尿管:腎臓から膀胱に尿を送る輸送経路

 ・膀胱:送られてきた尿を貯める貯蔵庫

 ・尿道:膀胱から尿を体外に出す輸送経路

どの器官も重要なのですが、中でも腎臓は重要な働きをしており、生命の維持に欠かせない臓器です。症状は下記に示すように多岐にわたりますが、中には緊急を要するものもあるので、異常が認められた場合は、お早めにご相談ください。

泌尿器の病気の子によく認められる症状

  • おしっこの回数/量が多い(頻尿/多尿)

  • おしっこが出ない/出せない(無尿/排尿障害)

  • おしっこに血が混じっている(血尿)

  • 食欲がなく吐いている

  • 元気がない、ぐったりしている

  • ​毛づやが悪くパサパサしている

検査の流れ

 身体検査                              

・脱水症状はないか?

・腹部痛はないか?

・陰部に異常所見はないか?

・触診で膀胱の異常はないか?

​ など、診察室内で触診・視診にて行います。

 血液生化学検査                                            

尿素窒素(BUN)、クレアチニン(Cre)、SDMA、リン(P)など腎臓項目の数値や電解質(イオン)のバランスなどを中心に全身状態を確認します。

特に近年測定できるようになったSDMAにより、腎臓病の早期発見が出来るようになりました。

また、感染症や腎臓病の場合は白血球数や貧血の数値に異常が認められることがあるため、CBC(血球計算)も同時に行います。

 尿検査                               

・尿比重:腎臓の機能を反映する尿の濃縮能を診ます

・性状検査:尿糖や血液反応、pHなどを診ます

・沈査検査:結晶(尿石症)や細菌(感染)、細胞(がん/炎症)

      など正常では見られないものがないか診ます

 レントゲン検査                           

臓器の位置や大きさを診ます

また、通常では写らないもの(例:尿結石)が写ってないかなども確認します

 超音波検査                             

各臓器の大きさや構造の異常がないかを診ます

​がんの有無やレントゲンに写らない尿結石、腎臓の血流評価などは超音波検査が最も有効な検査です

 細胞診                               

がんが疑われる​場合は、細い針やカテーテルを用いて細胞を採材し、細胞の検査を行います

​腫瘍科(がん)の細胞診の項目をご参照ください

 血圧検査                              

特に​猫ちゃんの腎臓病において投薬内容の決定や治療効果判定に有効です

治療方針のご相談 ⇒ 治療スタート

 内科療法                              

泌尿器科の病気は、そのほとんどの場合お薬や食事療法、点滴による内科治療が選択されます。

対象臓器や病気の原因により様々でありますので詳細は下記の代表的な泌尿器疾患の各項目をご参照ください。

 外科療法                                         

泌尿器科の病気で外科療法が第一選択となる場合は少ないですが、一部の腫瘍(がん)や食事療法に反応しない尿石症、繰り返す尿道閉塞、先天性の奇形などが適応となります。

​詳細は下記の代表的な泌尿器疾患の各項目をご参照ください。

代表的な泌尿器疾患・実際の症例報告

・腎不全
・尿石症/尿路閉塞
・膀胱炎
・腎嚢胞(単発・多発性)
・腎臓の腫瘍(がん)
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