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​胆嚢粘液嚢腫　　　　　　　　　　　　　　　

胆嚢の中で胆汁（肝臓で処理された老廃物や消化酵素など）がゼリーのように固まってしまい、通常、胆管を通って十二指腸に流れ出る胆汁が上手く排出できなくなってしまう病気のことです。

初期は無症状であることも多く、お薬や食事などによる内科治療にて経過をみることが多いですが、進行すると激しい黄疸や破裂による腹膜炎など命に係わることもしばしば認められます。

​ 症状 

初期には無症状であることも多く、一生を通じて無症状で過ごす症例も認められますが、進行すると黄疸や激しい腹痛、食欲不振、吐き気、下痢などの症状を引き起こします。重度の胆嚢炎や胆管閉塞を併発することや、胆嚢が破裂すると非常に激しい腹膜炎が起こり、急死することもあります。破裂してから初めて病気が発見されることもしばしばある怖い病気です。

​ 好発犬種 

・ミニチュア シュナウザー

・アメリカン コッカースパニエル

・​シェットランド シープドック

また、下記要因との関連性も報告されています。

・高脂血症との関連性

・クッシング症候群や甲状腺機能低下症などの内分泌疾患との関連性

​・膵炎/胆管炎/肝炎との関連性

​ 検査（全て当院にて行えます） 

・血液検査

・レントゲン​検査

・超音波検査​

・細菌培養検査（症状・状況により行います）

​ 治療 

大きく分けて下記の２つに分かれますが、治療適応の判断や治療内容は症例の病態に応じて変わります。一般的に、健康診断などで偶発的に発見され、症状が全くなく、程度の軽度な場合は、内科的治療により経過観察となる場合が多く、一方胆嚢破裂や閉塞性黄疸が疑われる場合や、再発性の症状、内科的治療によりコントロール出来ない場合は、外科的な治療が適応となる場合が多いです。

​症状や検査結果などにより、様々な治療方法があるため、本疾患のわんちゃんは一度病院へ治療方針のご相談にご来院ください。

外科的治療：根治的治療

・胆嚢摘出術

・胆嚢十二指腸（空腸）吻合術

・総胆管ステント設置術

​・総胆管切開/吻合術

内科的治療：対症療法

・薬物療法

・食事療法

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